寒暖差で起こる体の不調とは?
1日の気温差が7度以上あると、体に負担がかかりやすいといわれています。特に秋や春、あるいは季節の変わり目には、この寒暖差が激しくなります。体に起こる不調には次のようなものがあります。
・頭痛や肩こり
・めまい、耳鳴り
・倦怠感や疲れやすさ
・冷えや手足のしびれ
・気分の落ち込み、イライラ
これらは一見バラバラな症状に見えますが、実は「自律神経の乱れ」が大きな原因です。
自律神経と寒暖差の関係
自律神経は、体温や血圧、心拍、発汗などをコントロールしている神経です。
寒暖差が大きいと、体はその都度「体温を上げる」「下げる」と調整しなくてはなりません。
その結果、自律神経が疲れやすくなり、全身の不調として現れるのです。
特に冷房や暖房を頻繁に使う現代の生活では、屋内外の気温差がさらに大きくなり、体への負担は増えています。

東洋医学からみる寒暖差不調
東洋医学では、急な寒暖差による不調は「外邪(がいじゃ)」が体に入り込んだ状態と考えられます。風・寒・湿といった気候の変化が体のバランスを崩し、気や血の流れが滞ることで症状が出てくるのです。
特に「気」の巡りが滞ると疲れやすくなり、「血」の流れが悪くなると頭痛や肩こりが強くなります。
つまり、寒暖差不調を整えるには、気血の流れをスムーズにすることが大切です。
鍼灸でできること
鍼灸は、体のツボを使って自律神経や血流を整え、体が寒暖差に適応しやすくなるようサポートします。
自律神経を整える
→ 手首や背中のツボを使い、交感神経と副交感神経の切り替えをスムーズにする
血流改善
→ 首・肩や足のツボで血流を促し、頭痛や肩こりを和らげる
内臓機能を助ける
→ 胃腸のツボを刺激して消化機能を高め、だるさを解消
冷えの改善
→ お灸でお腹や腰を温め、寒暖差で冷えやすい体をサポート
鍼は髪の毛ほどの細さで、ほとんど痛みがなく安心して受けられます。
お灸と組み合わせることで、体をじんわり温めながらケアできるのも特徴です。
自宅でできるセルフケア
鍼灸とあわせて、日常生活で取り入れられる工夫も効果的です。
服装で調整する:羽織れるカーディガンやストールで急な寒暖差に対応
ぬるめのお風呂:38~40度のお湯にゆっくりつかり、自律神経を整える
深呼吸やストレッチ:緊張をほぐし、血流を促す
バランスの良い食事:体を温める根菜やきのこ類を意識してとる
まとめ
寒暖差による体調不良は、季節の変わり目に多くの人が経験する身近な不調です。
原因は自律神経の疲れや血流の滞り。鍼灸は体の内側から自律神経を整え、寒暖差に負けない体をつくる手助けをしてくれます。
「なんとなくだるい」「頭が重い」などの症状が続くときは、我慢せずに早めにケアすることが大切です。鍼灸で整えながら、季節の変わり目を元気に乗り切りましょう。
