足のだる重さの正体は「浮腫(むくみ)」
東洋医学では、
人の体は「気(エネルギー)」「血(血液)」「水(体液)」の3つが全身を巡ることで健康が保たれていると考えます。
ところが、このバランスが崩れると、体の一部で「滞り」が起こります。
足が重く感じるのは、この滞りが下半身にたまっている状態。
特に現代人は、冷えや運動不足、長時間同じ姿勢によって「下半身に水分が滞る(=水滞)」傾向があります。
この状態では、血流も悪くなり、筋肉内に疲労物質がたまりやすくなります。
その結果、「だるい」「重い」「むくむ」という感覚が現れるのです。
東洋医学でみる「むくみ」とは?
東洋医学的に浮腫は、津液(体の水分の総称)の滞りと考えられます。
また、津液は「脾」、「肺」、「腎」3つの臓によって調節されています。
3つの中でも「脾」が最も浮腫に関わっています。
脾は体の水分の量や分布を司っており、脾が病むと顔や足に浮腫が現れます。
脾が病む原因は、糖類の過剰摂取、アルコール摂取、冷飲や多飲、高湿度の環境などが挙げられます。
これらの原因により徐々に脾の能力が弱まり浮腫となります。
また東洋医学では鍼やお灸によって、人の本来持っている自然治癒力や免疫力を引き出すことで症状の改善を行います。
そのため、原因となる食生活の改善や運動習慣の改善を併せて行うことがむくみを改善することに繋がります。

足のむくみにおすすめの「ツボ」は?
むくみに効果的なツボは天枢(てんすう)、関元(かんげん)、陰陵泉(いんりょうせん)、三陰交(さんいんこう)です。
天枢(てんすう)
へその左右に指三本分離れた場所にあるツボ。
へそから脇に向けて人差し指・中指・薬指を当てて、位置を確認しましょう。
天枢のツボを見つけたら、中指の腹をツボに当てて、体の中心に向かってやさしく押します。
腸に働きかけて消化をスムーズにしたい人におすすめです。
腸内の不要なものをデトックスするため、ダイエットや美肌対策にもなります。
関元(かんげん)
おへそから指を縦にして4本分下にあるツボです。
関元の「関」は存在する所という意味で、「元」は元気を意味します。
いわゆる丹田(気力が集まるところ)と呼ばれる場所で、健康のもとである“元気”が存在することから名付けられました。
陰陵泉(いんりょうせん)
場所は膝の内側、太い骨(脛骨 けいこつ)の真下にあります。
軽く押して痛みがあるようなら、余分な水分が溜まっているというサインです。
ツボ押しも良いですが、陰(いん)という文字があるように足の内側、つまり太陽に当たらない場所にあります。
ですのでお灸を行い、温めるのもオススメです。
三陰交(さんいんこう)
場所は、足の内くるぶしから指4本分上でスネの骨のキワにあります。
「3つのツボの道」が交わっていて、このツボを押すだけで多くの不調改善に効果的な万能のツボと言われています。
冷えの他にも生理痛や生理不順など女性特有の症状にも用いられます。
現代生活が生む「足の疲労」
スマートフォンやPCの普及により、座っている時間が長くなった現代。
足を動かす機会が減ることで、ふくらはぎの「筋ポンプ作用(血液を心臓に戻す働き)」が弱まり、足元に血液や老廃物が滞りやすくなっています。
さらに、冷房の効いた室内で長時間過ごすことにより、下半身の冷えも進行。
血管が収縮し、ますます循環が悪くなってしまうのです。
その結果、足の筋肉が固まり、だるさや重さを感じやすくなります。
鍼灸では、このような現代的な生活習慣による体の“滞り”を、自然な形でリセットしていくことができます。
当院での鍼灸治療
当院では症状 (浮腫)を改善する施術と合わせて、浮腫が起こりにくい体にするための施術を行います。
むくみを改善させるためには下肢の筋肉が充分に活動する必要があります。
固まっている筋肉に、はりやお灸で施術を行い、血流や柔軟性を改善させます。股関節や膝関節、足関節の可動域が少ない方は周囲の筋肉の柔軟性が低下しています。その場合はストレッチを行うことも考慮しておこないます。
また、筋肉に力が入りにくい場合は筋肉に電気を流して自動的に動かす事でむくみが改善されます。
浮腫が起こりにくい身体にするためには、脾・肺・腎の3つの能力を高めることが必要です。
そのために、仰向けでは手足に鍼とお灸を行います。うつ伏せでは背中、腰、ふくらはぎに鍼とお灸を行います。

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