生理痛はどこで起きているのか
生理中の痛みは、子宮が経血を外へ押し出すために収縮する「プロスタグランジン」という物質のはたらきが強くなりすぎることで起こります。
ただし、なぜ強くなりすぎるのかは人によって異なります。
・ストレスや緊張で筋肉がかたくなっている
・からだが冷えて血流が悪い
・そもそも血(けつ)が不足している
・気(き)の巡りが止まっている
など、身体の状態が痛みの感じ方に大きく影響します。
東洋医学でみる生理痛
東洋医学では、生理は「血」をしっかり作り「気」がそれを巡らせることで成り立っていると考えます。
血の不足(血虚 けっきょ)
生理後のだるさ、経血量が少ない、顔色が悪い
気の滞り(気滞 きたい)
イライラ、生理前に胸が張る、下腹部の張りや刺すような痛み
冷えによる巡りの低下(寒凝 かんぎょう)
しめつけられるような痛み、温めると楽になる
生理痛は「痛み」だけでなく、その背景にあるからだの状態を見ていくことが大切です。

鍼灸ができること
1.骨盤内の血流を整える
下腹部・腰・仙骨まわりのツボへ鍼をすると、骨盤内の血の流れがやわらかくなり、子宮が過剰に収縮しにくい状態に整っていきます。
2.自律神経を整え、緊張をゆるめる
「痛み」は緊張を生み、緊張はさらに痛みを強めます。
鍼の刺激は自律神経に働きかけ、呼吸が深くなり、全身が落ち着いたモードに戻りやすくなります。
3.お灸で深部の冷えにアプローチ
下腹部や足首まわりにお灸を行うことで、体の芯がじんわり温まり、骨盤内の巡りが自然と高まります。
冷えが原因の生理痛には特に有効です。
どんな変化が期待できるのか
施術を続けていくと、次のような変化に気づくことが多いです。
・生理前のイライラや重だるさが軽い
・下腹部の冷えや張りがやわらぐ
・経血の塊や黒っぽさが減る
・痛み止めを使う回数が減っていく
・生理がゆるやかに来て、過ごしやすい日が増える
からだが徐々に「無理のない生理のリズム」を思い出していきます。
我慢ではなく、“整える” という選択
生理痛に慣れてしまうと、身体の声に気づきにくくなります。
痛みは「休んで」「温めて」「いたわって」というサインです。
それを抑え込むのではなく、根本から整えてあげることで、生理との付き合い方は変わります。
生理は、からだが発しているもっとも繊細なメッセージです。
その声に気づいたとき、少しだけ立ち止まってみること。
からだは、ちゃんと応えてくれます。

