【自律神経とは？】

自律神経とは、私たちの意識とは無関係に、呼吸・心拍・血圧・消化・体温調節など生命活動を支える働きをしている神経系です。
この自律神経は「交感神経（活動モード）」と「副交感神経（休息モード）」の2つから成り立っており、日中は活動的に、夜はリラックス状態になるようバランスをとっています。

しかし、ストレスや生活習慣の乱れ、過労、睡眠不足、気温や気圧の変化、さらには更年期などのホルモン変化により、このバランスが崩れると、心身にさまざまな不調が現れます。

【自律神経失調症の症状】

自律神経の乱れによって現れる症状は人によって異なり、以下のような複数の不調が同時に現れることもあります：

・倦怠感、疲労感

・めまい、ふらつき

・頭痛、頭が重い

・胃の不快感、下痢、便秘

・動悸、息苦しさ

・寝つきが悪い、途中で目が覚める

・冷え・のぼせ・発汗異常

・イライラ、不安感、気分の落ち込み

これらは検査では異常が出にくいため、周囲に理解されにくく、長期間悩まされている方も少なくありません。

【東洋医学ではどう捉える？】

東洋医学では、自律神経失調症のような「原因がはっきりしない不調」を**“未病（みびょう）”**と捉え、体全体のバランスの乱れと考えます。
特に「気（エネルギー）・血（栄養）・津液（水分）」の不足や滞り、そして「肝・脾・腎」などの臓腑の働きの失調が、自律神経系の乱れにつながると考えられています。

また、「ストレスによる気の巡りの停滞（気滞）」や、「気の不足（気虚）」、「心と腎のバランスの乱れ」なども、自律神経に関連した不調を引き起こす要因として重視されます。

【鍼灸でのアプローチ】

鍼灸は、こうした全身の巡りと神経バランスを整える自然療法です。身体にある経穴（ツボ）を刺激することで、気血の流れをスムーズにし、自律神経の働きを正常に戻すサポートを行います。

● ストレス緩和：肝の経絡に関係するツボ（太衝、内関など）を刺激し、精神的な緊張やイライラをやわらげます。
● リラックス促進：百会、神門、安眠などのツボで副交感神経を優位に導き、深い休息へと導きます。
● 内臓機能の調整：中脘、足三里などを使い、胃腸の不調や疲労感の改善を目指します。
● 冷えやのぼせの改善：三陰交や太谿などを用いて、全身の冷えや自律的な体温調整の乱れを整えます。

鍼灸は薬を使わず、やさしい刺激で体の内側から調整していくため、副作用の心配も少なく、体質改善を目指す方にも適しています。

【まとめ】

「なんとなく体調が悪い」「検査では異常がないけれどつらい」――そんなお悩みは、自律神経の乱れが関係しているかもしれません。
鍼灸は、身体と心の両方にアプローチし、あなた本来のバランスを取り戻すお手伝いができます。

当院では、女性鍼灸師が丁寧なカウンセリングとオーダーメイドの施術を行っており、自律神経の乱れによる不調に多数のご相談をいただいています。
駅から徒歩4分、通いやすい立地で、落ち着いた空間の中、安心してご来院いただけます。

「ずっと我慢してきたけれど、そろそろ本気で整えたい」――そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたの“本来の心身の調和”を取り戻すお手伝いをさせていただきます。