【便秘の主な原因】
便秘の原因は一つではなく、さまざまな要因が関係しています。西洋医学では以下のように分類されます。
・弛緩性便秘:腸の動きが弱くなっているタイプ。運動不足や加齢、筋力低下が原因。
・けいれん性便秘:ストレスや自律神経の乱れにより、腸がうまく動かず、排便できないタイプ。便秘と下痢を繰り返すことも。
・直腸性便秘:便意を我慢する習慣が続き、直腸の感覚が鈍くなることで起こります。
・機能性便秘:検査では異常が見られないものの、排便リズムが崩れている状態。
さらに、水分不足、偏った食生活、睡眠不足、冷え、ストレスなど、日常生活の中にも便秘を招く要因は潜んでいます。
【東洋医学ではどう捉える?】
東洋医学では、便秘を「気・血・津液(しんえき)の不足や滞り」「臓腑の機能低下」によるものと捉えます。とくに関わりが深いのが「肺・大腸・脾・胃・肝」の働きです。
便秘タイプ別に見ると:
・気虚型(ききょ):エネルギー不足で腸の動きが弱い。排便の力がなく、出したいけど出せない。
・熱実型(ねつじつ):体内に熱がこもり、腸が乾燥して便が硬くなる。水分不足、辛い物の取りすぎなどが原因に。
・気滞型(きたい):ストレスや緊張で気の流れが滞り、腸がうまく動かない。腹部膨満感やガスがたまりやすい。
・寒湿型(かんしつ):体が冷えて腸の働きが鈍る。冷えや水分代謝の悪さが関係。
このように、東洋医学では“便秘”という同じ症状でも、体質や状態によりアプローチが変わってきます。
【鍼灸でのアプローチ】
鍼灸では、便秘の原因となる体のバランスの乱れを整えることで、自然な排便を促す体質改善を目指します。
主な施術内容:
・腸の働きを活性化
天枢、大巨、足三里、中脘などの腹部のツボを刺激し、腸のぜん動運動を促します。特に便が硬く、張りが強い方に効果的です。
・自律神経の調整
百会、神門、内関などのツボで、交感神経・副交感神経のバランスを整え、腸の動きをリズミカルに。
・冷えや血流の改善
三陰交、関元、腎兪などで下半身の冷えを改善し、血流を良くすることで排便を助けます。
・ストレスの緩和
肝兪、太衝などで気の巡りを整え、ストレスによる便秘やけいれんを和らげます。
・お灸との併用
お腹や腰にお灸をすることで、腸をじんわりと温め、穏やかに働きを引き出します。
【まとめ:スッキリ出せる毎日へ】
便秘は、単に「お通じの問題」ではなく、体全体のバランスが崩れているサインでもあります。市販薬でごまかすよりも、身体の内側から整え、自分の力で出せる体づくりを目指すことが大切です。
当院では、女性鍼灸師が丁寧にカウンセリングを行い、体質に合わせたオーダーメイドの施術をご提供しています。便秘が慢性化している方、薬に頼りたくない方、ストレスや冷えを感じる方にも、鍼灸はおすすめです。
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