◆ 鼻詰まりの原因とは?
鼻詰まりは、一時的な粘膜の腫れや過剰な分泌物によって、鼻の通り道(鼻腔)が狭くなることで起こります。
その原因として代表的なのは以下のようなものです。
・アレルギー性鼻炎・花粉症:季節性や通年性のアレルギー反応により、鼻粘膜が腫れて詰まりやすくなる。
・風邪やウイルス感染:鼻の粘膜が炎症を起こして腫れたり、膿や粘液がたまる。
・副鼻腔炎(蓄膿症):副鼻腔に膿が溜まり、長期的に鼻づまりが続く。
・自律神経の乱れ:交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、鼻粘膜の血管が拡張して腫れやすくなる。
・ストレス・冷え・疲れ:体の抵抗力が落ち、粘膜が炎症を起こしやすくなる。
特にアレルギー体質の人や、自律神経の乱れを感じている人は、慢性的な鼻詰まりに悩まされやすい傾向があります。
◆ 東洋医学から見た「鼻詰まり」
東洋医学では、鼻の不調は「肺・脾・腎」の機能低下や、「風寒(ふうかん)」「湿(しつ)」といった外的要因の影響で気血水の巡りが滞ることで起こるとされています。
・肺の弱り → 呼吸器の働きが落ち、鼻の粘膜の免疫力が低下
・脾の弱り → 体内の水分代謝が悪くなり、痰湿が鼻に溜まりやすくなる
・腎の弱り → 抵抗力が落ち、慢性炎症が起こりやすくなる
また、鼻は「肺の開竅(かいきょう)」とされ、肺の働きと密接に関係しています。肺の機能がしっかりしていれば、鼻の通りもスムーズで、呼吸も快適になります。
◆ 鍼灸による鼻詰まりへのアプローチ
鍼灸では、体のバランスを整えながら、鼻づまりに関係する経絡やツボに刺激を加えていきます。
目的は、気血の流れを改善し、鼻粘膜の炎症や腫れを鎮めること。
【よく使われるツボ】
迎香(げいこう):小鼻の両脇にあるツボで、鼻詰まりや鼻水に即効性あり
印堂(いんどう):眉間の中央にあるツボで、鼻や頭部の巡りを改善
合谷(ごうこく):手の甲のツボで、全身の気の巡りを促進し、免疫力も高める
肺兪(はいゆ)・大椎(だいつい):背中や首にあるツボで、肺の機能を整える
足三里(あしさんり)・三陰交(さんいんこう):体力や水分代謝の調整に関係
また、お灸による温熱刺激で免疫力を高め、鼻詰まりを起こしにくい体質づくりもサポートします。
◆ 鍼灸は“体質改善”にもアプローチ
「鼻が詰まる」こと自体を治すだけでなく、鍼灸ではその根本にある体質や生活習慣の乱れを見直し、再発しにくい身体を目指すことができます。
たとえば…
・朝起きたら鼻が詰まっている
・ストレスがたまると鼻づまりが悪化する
・鼻詰まりと一緒に頭痛や肩こりもある
こうした症状には、自律神経の乱れが関係している場合が多く、鍼灸による全身調整がとても効果的です。鼻だけでなく、心身ともにすっきり整う実感を持たれる方も多くいらっしゃいます。
◆ まとめ:鼻づまりに悩む方へ
繰り返す鼻詰まりや慢性的な鼻の不調でお困りの方にとって、鍼灸は“自然な力で体を整える選択肢”となります。
薬だけに頼らず、根本から体質を見直したい方におすすめです。
鍼はとても細く、痛みも少ないので、初めての方でも安心して受けていただけます。
「呼吸が通るだけで、こんなにラクなんだ」と感じられるはずです。
鼻詰まりでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの体に合った、丁寧なケアをお手伝いします。